お客様に聞く-あだち動物病院

■ STスマイル お客様に聞く - あだち動物病院

あだち動物病院 足立直隆院長にSTスマイルのホームページ制作と集客コンサルティングを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。


(足立院長とあだち動物病院について)
足立 直隆 院長。1969年東京生まれ、現在50歳、3歳から昭島市に住み、 1996年に北里大学 毒性学研究室を卒業。その後、東京、千葉、神奈川、埼玉、山梨の動物病院に勤務し、2016年47歳のとき、あだち動物病院を地元 昭島市で開業。現在は足立院長のほか、看護師、スタッフの計3名で運営。イヌ、ネコ、ウサギ、トリ、ハムスターやフェレットなど小動物、ヘビ、カメ、トカゲの爬虫類に到るまでオールラウンドに診療しています。


※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。


※ 文中では、「ホームページ」を必要に応じて「HP」と記載します。


あだち動物病院のホームページ

 

■ 犬,小鳥,ウズラ,ニワトリ… 動物にかこまれた生活

- 足立先生が獣医を目指したきっかけは?

(院長):私は物心つく「前」から、動物好きでした。親に聞くと、3歳のときにはもう自分でハムスターを飼っていたそうです。

それからもミックス犬、小鳥、ウズラ、ニワトリなど動物に囲まれた生活でした。動物と一緒に遊んで、眠って、毎日、楽しくてしかたなかった。

そして動物好きのまま高校生になり、気がついたら獣医を目指して北里大学に入っていました。

■ 治す、の先にいきたい

- 足立先生が動物医療で大事にしていることは何ですか?

(足立院長):医療だから「治すこと」が重要ですが、今はその先、「ご家族と動物の幸せ」を第一に考えています。たとえば延命治療。これは寿命は伸びても、苦しみは増すことがありえます。本当にそれで良いのか。結論はすぐに出ません。その場その場で飼い主様と考え抜くしかない。だからヒアリングに力を入れています。

あだち病院は3年前に開業しました。それまでも何度かチャンスはあった。ただ、自分の中で「納得いく医療ができる確信」が不十分だった。47歳でそれが確認できたので開業に踏み切りました。

場所はもちろん、生まれ故郷の昭島市。長年、鍛えた技術を故郷に還元したかった。ただ、初年度の集患は思うようにいきませんでした。

■ ホームページ、最初の失敗

- ホームページは作っていましたか?

(足立院長):はい、一応は。ただし、開業に合わせたご挨拶程度のホームページでした。中長期的にはこれではいけないとホームページの改修を決意。そんなとき、とある制作会社(A社)を知り、そこに依頼しました。ところがこのA社、ヒアリングに全く注力しなかった。2時間程度の打ち合わせただけで、もうHP制作に着手しようとする。それでも完成物が良ければ文句はありませんが、2ヶ月後に出てきた第一案も酷かった。私のやりたいこと、伝えたいことの記述は皆無。どこにでもある一般的な動物病院のホームページにすぎない。

こんな平凡なページでは、飼い主様に私の想いは伝わらない。私は激怒し、リースを含む全ての契約を破棄しました。

集患のテコ入れが必要な時期に、貴重な3ヶ月を失いました。 一刻も早くHPを改善し、院の経営を軌道に乗せなければなりません。改めて5社の制作会社と面談を行いました。

そんなある日、ふと目にした、後輩のI君の動物病院のHPに惹かれました。そのHPには、I君の性格や医療方針がよく表現されていた。「彼らしさ」が感じられた。

へえ、面白いな、これを作った会社なら、自分の方針も上手に形にしてくれるかもしれない。そう思ってI君に連絡したところ、HPは「武藤さん」に依頼したとの返事でした。さっそく私も問いあわせました 

■ 武藤との出会い

- STスマイル武藤の第一印象はいかがでしたか?

(足立院長):挨拶もそこそこに、「じゃあ、ヒアリングします」といって、私の価値観や医療方針を丹念に聞き込んでくる。ああ、この人、ビジネスマンじゃなく、クリエイターだと思いました。

武藤さんは、私ではなく顧客を見ている。「先生が言いたいことは、こう言えば人々にうまく伝わります」と提示してくれた。

少し失礼な表現かもしれませんが、「この人なら、オレの考えを『形にする係』になってくれそうだ」と思いました。私にはやりたいこと、伝えたいことがあっても、それを「患者さんに分かりやすい形で文章化、デザイン化する技術」がない。そして、今ここにいる武藤さんは、それを持っている。

よし、この人で行こう! と決めました(ちなみに、費用は、契約破棄した最初の会社より、ずっと安かったです)。

■ HP制作の6ステップ

- ここで武藤さんに質問です。その後、HP制作をどう進めていったのですか?

(武藤): 制作は、以下の順番で進めました。

「ロングインタビュー&アンケート」

「エリア競合調査、市場調査」「業界動向調査」

「対競合強弱度チェック」

「集客戦略マップ」

「ラフデザイン」

「ホームページ作り」

■ 「ロングインタビュー&アンケート」

- 「ロングインタビュー&アンケート」とは、どういうものですか?

(武藤):まず院長に3時間インタビューします。ご自身が大切にしていること、譲れないこと、これから何がしたいのか、いま何ができるのかなど、「現状&価値観・こだわり」を聞き出します。これは院長の「魂」を、私に移植する時間でもあります。このインタビュー抜きに、ホームページは作れません。

この他、看護師さんや受付スタッフにもアンケートを取ります。実は患者さんが一番よく見えているのはスタッフだからです。患者さんを惹き付けるHPを作るには、院長の「熱さ」「想い」は必須。でも、それが「ひとりよがり」になってはいけない。だからスタッフ視点が重要なのです。

- 足立院長に質問です。ロングインタビューを受けていかがでしたか?

(足立院長):「これぐらいやるのが当然でしょ」と思いました。
獣医師は、動物と飼い主様の想いやこれからのことに本気で向き合い解決策を提案しなければなりません。飼い主様と動物の幸せな生活のお手伝いをするために、毎日が真剣勝負の連続です。
だから当院のHPを作る人も、同じ熱量で取り組んでくれないと。

スタッフにアンケートを取るのは素晴らしいことです。当院の顧客は40代~60代の女性であり、もはや私は同じ感覚になれません。ウチの看護師とスタッフは、妻と娘なんですが、今回は2人の意見、感覚を非常に重視しました。

■ 「エリア競合調査、市場調査」「業界動向調査」

- 「エリア競合調査」とは具体的には?

(武藤): 診療圏全体を、「診療圏1(近い)」、「診療圏2(ちょっと遠い)」、「診療圏3(すごく遠い)」に3分類し、各圏内に、どんな動物病院がいくつあって、各々がHP、広告、SNSで何を訴求しているか調査し、それを一覧表にまとめました。

(足立院長):「マーケティング視点」の調査であるのが良かった。私は、医療サービスを「提供する側」であり、もはや患者視点に立てません。

他院のHPを目にしても、つい設備の写真を見て「へえ、良い機械、使ってるなあ」なんて思ってしまう。でも患者さんはそこに興味は持たない。

必要なのは顧客視点の調査です。

■ 「対競合チェック」

- 「対競合チェック」とは?

(武藤):競合病院のHP・広告・SNSを精査し、「WEB上で言っている項目」「強調している項目」をリスト化します。その中で、「あだち動物病院でも言ってよいこと」は、必ずHPに盛り込みます。

HPでは、すべてを言葉や画像で表現する必要があります。「こんなことわざわざ言わなくても、分かってもらえるはず」という思い込みは禁物。言わないと誰も分かってくれません。みすみす新患を逃さないよう、自院のあらゆる長所を言語化します。

■ 「集客戦略マップ」

- 「集客戦略マップ」とは?

(武藤):ここまでの「ロングインタビュー」「エリア競合調査」「対競合強弱度チェック」を通じて練り上げた戦略を、長大な一覧表(マインドマップ)にまとめます。これはHPのサイトマップとしても機能します。

「HPに盛り込むべき情報・強調すべきポイント・押さえるべき戦術」はすべてマップ内に書き込みます。その後の制作や、コンサルティングは、この集客戦略マップに基づいて進めます。「この項目は必要か、不要か?」「役割や目的は何か」「強調すべきか、そうでないか?」など、集客戦略マップを見ながらつぶし込みます。

マップの内容は、競合、自院、業界、顧客の変化に合わせ、継続的にアップデートしていきます。どんなときも、このマップがあれば右往左往しないですむ。ブレずに進んでいけます。

(足立院長):なかなか圧倒的なマップです。武藤さんの本気度がよくわかります(笑)

■ 「ラフデザイン、本制作」

- 次のステップはラフデザインですね?

(武藤):まず院長と病院の価値観と目的があり、戦略と戦術を構築し、それからデザインです。この順序は変えることができません。

(院長):デザインは、僕と看護師とスタッフである妻と娘が評価しました。2人からは、デザインにも文章にも、「ここ、気持ち悪い」「意味分からない」「なんかカタい」と容赦なく指摘がありました。それでいい。あだち動物病院は、僕の感覚だけじゃダメ、女性の感覚が必須です。

(武藤):奥様、お嬢様の厳しいご指導の甲斐もあり(笑)、2017年5月に、ついに新たなホームページが完成しました。

■ 新患が対前年同月224%に

- HP公開後の集客成果はいかがでしたか?

(足立院長):結論から言うと、大成功でした。 新患数が大きく改善しました。前年同期で新患が224%になった月さえあります。詳細はグラフを見てください。

 

新患のみなさんに聞いても、まずはHPを見て、決めてくれているようです。ホームページ見て、優しそうな先生だからきました、という方もいらっしゃいます。

こだわりのHPを見て共感してくれたお客様は、「私と気が合いやすい方」ともいえます。そうした方であれば「自分らしい獣医療」が実践しやすくなります。

(武藤):このHPの完成後に、近隣の動物病院が少なくとも3カ所、HPをリニューアルしてきました。内容を見ると、明らかにウチのHPを意識している表現も。動物病院の集患は、エリア内でのパイの奪い合いであり、ウチで新患が増えれば、他院の新患が減ります。他院のHPリニューアルは、その焦燥感の表れといえます。

■ 継続コンサルティング

(武藤):あだち動物病院には、HP制作後も、月々のコンサルティングサービスをご依頼いただいています。
集客は「相手があること」です。顧客の動きも、競合の動きも変わる。なのに「現状維持の姿勢」では、実は現状すら維持できない。

患者さんの反応を見ながら、競合の動きを注視しながら、常に、改善、プラスアルファを加えて、それでやっと現状維持ができる、そういうものだと思います。

月々の改善施策・追加施策は必須です。

■ 武藤への評価

- これまで付き合ってみての武藤への評価をお願いします。

(足立院長):武藤さんには「プライド」を感じます。つまらないものは作りたくない。こなすだけの仕事には満足できない。「作品」を作ろうとしている。そして気概だけでなく、データ収集力、分析力も備えています。

非常に心強い。

■ 先行ユーザーからのアドバイス

- いま、ホームページの改善を検討している動物病院に向けて「先輩ユーザーとしてのアドバイス」などあればお願いします。

(足立院長):まず「リース商法」には気をつけてください。契約の話ばかりする業者は相当に悪質です。どんなにサンプルや営業トークが魅力的でも、「まずは契約を」「リースを」という言葉が出たら、すぐに追い払う、一目散に逃げ出すぐらいで良いと思います。

そして自院のHPを作る前には、まず他の動物病院のHPを片っ端から見るのが良いでしょう。少なくとも100個は見てください。「これいいな」と思うページがあれば、なぜ良いのかを考えてみる。その作業を繰り返せば、「自分は何を表現したいのか、何を伝えたいのか」が自ずと浮かび上がり、最終的に良いHPができると思います。

動物病院の院長は、おそらくみなさん、医療の世界にどっぷり漬かった「仕事人間」だと思います。そうなると「世間」と同じ感覚になるのが難しい。やはり外部の視点を取り入れることが重要です。

※ あだち動物病院のホームページ
※ 取材日時 2019年8月
※ 取材制作:カスタマワイズ