近年では、患者がクリニックを探すときにWeb検索を利用することが一般的になっています。なかでも、患者目線の情報を得られる口コミサイトのユーザーはとても多く、集患にも大きく影響するでしょう。
この記事では、口コミサイトについての説明や、良い口コミを集めるポイント、集患につながる活用の仕方について解説します。
口コミサイトとは
病院や店舗を利用したユーザーが、サービスの詳細や感想を投稿できる情報サイトを口コミサイトといいます。多くの口コミサイトでは、病院や店舗を検索できる機能があります。ユーザーはエリアなどから近くの施設を検索して、病院や店舗の情報を閲覧し、その評価によって利用を検討します。
口コミサイト上の施設の個別ページは、クリニックのホームページへリンクできるため、クリニックを見つけてもらう導線として有用です。住所や診療時間などの基本情報は無料で登録できることが多く、ローコストの広報アイテムとして利用できます。
口コミサイト5選
口コミサイトは、規模が大きかったりターゲットを絞ったりしているものを選ぶと、より効率的に集患できます。ここでは、主な口コミサイトを5つとそれぞれの特徴を紹介します。
Caloo
Calooは月間訪問者数800万人という、日本最大級の口コミサイトです。口コミだけでなく星の数でも評価できるため、クリニックの人気度がひと目でわかり、閲覧者の興味を引きやすくなっています。口コミがガイドラインに沿っているか担当者のチェックが入り、うわさや根拠のない口コミは非公開とされることが特徴です。
QLife
QLifeは、患者の口コミだけでなく病院検索やお薬検索、家庭の医学情報なども掲載する総合サイトです。そのため、情報収集のためにアクセスしたユーザーを集患できる可能性があります。医師や看護師、薬剤師の口コミ欄、クリニックからのメッセージ欄もあり、患者とクリニック両方から情報発信できることが特徴です。
EPARK
EPARKクリニック・病院は、会員数2,000万人以上を有するEPARKの病院検索専門サイトです。クリニック個別ページは、口コミに加え、クリニックの基本情報やこだわり、写真などもチェックでき、専用のホームページのように情報が充実しています。
また、診療予約もできることが特徴です。ユーザーがクリニックの個別ページを確認して興味を持った場合、そのまま予約できる集患システムがポイントです。
病院なび
病院なびは、月間利用者数1,000万人の大手病院検索サイトです。診療科目だけでなく、遅い診療時間や託児所の有無、外国語対応可など詳細な条件で検索でき、クリニックの強みや専門性の露出を高めやすいサイトといえます。口コミにはクリニックからの返信システムがあるため、対応次第ではユーザーの印象をよりアップすることが可能です。
WOMEN’S PARK
WOMEN’S PARKは、月間9,000万PV以上の女性限定のポータルサイトです。産婦人科などの検索、口コミの投稿・閲覧の場として利用されています。加えて、妊娠や出産、子育てなど、出産前後の女性が悩みを相談しあう場ともなっています。同じ悩みをもつユーザーが多いため、口コミへの共感度や関心が高いことが特徴です。
【そのほか】Googleマップ
Googleマップは、経路検索や口コミでの評価ができるサービスです。2016年頃から増加してきたGoogleマップの口コミは、基本的に削除できません。しかし、オーナー登録をすれば返信ができるので、良い口コミ・悪い口コミに限らず誠実に返信すると、ユーザーからの印象をアップできます。
良い口コミを集めるためのポイント
口コミを書き込むということは、「良かった」「悪かった」という患者の感情があるためです。気持ちのこもった口コミには説得力があり、来院前のユーザーの行動を大きく左右します。集患に重要な口コミサイトで、良い口コミを集めるためのポイントを紹介します。
クリニックの強みを強化する
来院数を上げようと間口を広げるよりも、専門性を高め、技術的な満足度を上げるほうがクリニックの強みにつながります。専門性の高いクリニックをあえて選ぶ患者は、悩みや不安を強く抱いている可能性が高いです。信頼できるクリニックを見つけると、「同じ悩みの人に広めたい」と思うようになります。
また、口コミで評判になれば、近隣だけでなく遠方からの来院も期待できるでしょう。
クレームの対応をしっかり行う
起きてしまったミスヘのクレームをどう処理するかは非常に重要です。悪いクレーム処理は口コミですぐ拡散され、来院数ダウンにつながります。逆に、いつも誠意のあるクレーム処理ができれば、クリニックへの信頼はかえってアップすることもあります。クリニック全体でノウハウを共有できるよう、クレーム対応の研修はスタッフ全員が受講しておくべきといえます。
ホスピタリティを重視した対応を心掛ける
「どんな人が対応してくれるか」という接遇面も、クリニック評価の大きなポイントです。服装を清潔にする、目を見て笑顔で対応する、私語も含めて言葉使いを丁寧にするなど、患者の感情面に配慮するマニュアルを作成しておきましょう。可能ならば、患者の名前と症状もスタッフ全員で共有すると、いっそう個々に寄り添った対応ができます。
集患のために口コミサイト以外に注意したいこと
口コミだけでなく、クリニック側からの情報発信も集患に大きく役立ちます。主な発信方法を紹介します。
クリニックのホームページの内容の精査
良い口コミで興味を引いても、ホームページがわかりにくいと来院につながりません。わかりやすさのポイントは、クリニックのコンセプトや強みとする治療法、場所、診療時間など、5W1Hにあたる情報をすぐつかめることです。また、お知らせページの更新がこまめにされているかどうかも信頼度を左右します。
さらに、治療法や症状についてのドクターコラムがあると、信頼と親しみにつながるでしょう。クリニックの紹介文やコラムは、話題やターゲットを絞って作成すると、検索の上位にヒットしやすくなります。
広告やチラシ
ネット広告でクリニックをPRすることも良い方法です。特定の症状について検索したときや、同じ症状の人のブログを読んだとき、専門性のあるクリニックの広告が目につくと興味を持たれやすいです。
また、はがきやリーフレットなどのチラシ類を近隣へポスティングすることも、集患率を挙げられる方法です。今は来院を必要としていない人にもクリニックが認知されるため、現在と将来両方の来院数アップにつながります。
SNSでの情報発信
SNSで定期的に発信すると、クリニックの情報にリアルタイム性が出るため、興味を持たれやすいです。写真を多く発信すると、「知っている場所」や「知っている人」というイメージがアップして、親近感につながるでしょう。
しかし、SNSは拡散性が高いので、受け取る側の多様さからクレームになる可能性もあります。イメージダウンを避けるため、あらかじめ対策を立てておくことも重要です。
院内の整備
リピートにつながる環境整備も重要です。院内を清潔にすることはもちろん、消毒装置や空気清浄機の設置など、空間の衛生を最大限保つよう配慮すると、患者の安心と信頼につながります。
また、デジタルサイネージなどを利用すれば、待ち時間の退屈を緩和するだけでなく、キャンペーンなどの告知ができるので、新たな集患につながる情報も発信できるでしょう。
まとめ
主な口コミサイトや、良い口コミを集めるポイント、口コミ以外の広報ポイントを解説しました。もし、多忙で広報実務に手が回らない場合は、プロのサポート利用を検討しましょう。
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